イベント報告2020 | 兵庫県ユニセフ協会 | 公益財団法人日本ユニセフ協会 協定地域組織

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イベント報告

実施しましたイベントのハイライトを載せています。どうぞご覧ください。

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イベント報告(2020年)


オンライン開催
コロナの時代、どう生きる? ~心の声聞こえてますか~

日 時:2020年12月19日(土)
講 師:桑山紀彦さん(精神科医、心療内科医、NPO法人地球のステージ代表理事)
参加者:59人
※このセミナーは「ひょうごスタイル」推進事業です。

はじめに、桑山さんは、人間とウイルスは長い付き合いになるのでイメージをつかむことが大切と話されました。
宿主である人間の体を富士山に例えるとウイルスの大きさはダニ程度。ウイルスは宿主の中でしか増殖できないことから、宿主を殺してしまっては生きていけません。 通常、ウイルスは変異を繰り返す中で、「馴化」といって宿主に適応し、症状は次第に穏やかになっていき、やがて宿主に潜伏するなどの住み分けしながら共存するようになっていきます。
対抗策としてのワクチンはウイルスに打ち勝つための免疫力を高め、人間はストレスを下げることで免疫の働きをより活性化させることができます。

次にウイルスが心に及ぼす影響。
紛争の場合には国境を越えたら平和な地があるという安心感がありますが、コロナはそういうわけにはいきません。 いつ感染するかわからない恐怖が、あたかも感染しているように感じる心理感染を引き起こします。コロナは人間のもろいところをついています。

心理感染の予防策は、本音で話すことや好きなことをしてストレスを発散することです。
そして、子どもへの影響。コミュニティがふさがれ、触れ合いもぶつかり合いも制限され、子どもたちの本来の姿が失われています。学校に求められていることは、リスク管理をある程度したうえで、子どもを後押しすることです。

最後に、人類にはコロナウイルスという世界共通の課題ができました。ウイルスとの付き合いは勝ち負けではなく住み分けて共存すること。
残念ながら人類は折り合う事が苦手。パレスチナもイスラエルも既に存在するのだから共存する方法を考えてほしい。コロナウイルスが人間同士の共存に大きなヒントをくれていると話を締めくくられました。
その後、新型コロナの重圧感を吹き飛ばすために作くられた新曲「明日へのエール」が流れ、活発な質疑応答が行われました。




ユニセフ写真展
長谷部誠大使 ロヒンギャ難民キャンプ訪問 ~未来を切り拓くために~
言葉より多くを語るもの ~ロヒンギャ難民の子どもたちを癒す「心のケア」~

日 時:2020年12月1日(火)~11日(金)
会 場 :コープこうべ生活文化センター1階展示室
主 催:兵庫県ユニセフ協会

ユニセフ写真展 長谷部誠大使 ロヒンギャ難民キャンプ訪問 ~未来を切り拓くために~

2017年8月以降ミャンマーで武力衝突が激化し、少数民族ロヒンギャの人々は、道なき道を歩き、川を渡り、国境を越え、隣国バングラデッシュに押し寄せました。40万を超える子どもたちの命が感染症や極度の栄養不足によって危険にさらされました。
その最大の危機から2年、2019年6月、世界最大級といわれるバングラデッシュのロヒンギャ難民キャンプを訪問した長谷部大使は、写真を通して、将来に大きな不安を抱えながら生きる人々の姿を紹介しました。

言葉より多くを語るもの ~ロヒンギャ難民の子どもたちを癒す「心のケア」~

言葉より多くを語るもの ~ロヒンギャ難民の子どもたちを癒す「心のケア」~
ユニセフはパートナー団体と共にアートプログラムなどを通してロヒンギャ難民キャンプで暮らす子どもたちに「心のケア」を届けています。
兵士に銃で撃たれる人、燃やされる家々… 。家族や故郷を奪われ、心に深い傷を負った子どもたち。そんな難民の子どもたちの描く絵は、言葉より多くを物語っていました。


また、写真展開催中は、ユニセフの活動を映像で紹介し、新型コロナウイルス感染症拡大のために控えることになったユニセフ ハンド・イン・ハンドについてもお知らせし、募金箱を設置しました。



ユニセフパネル展
ユニセフってなぁに?

日 時:2020年11月25日(水)~30日(月)
会 場 :コープこうべ生活文化センター1階展示室
主 催:兵庫県ユニセフ協会


この度のユニセフパネル展では、ユニセフの歴史や活動内容を紹介するパネル「ユニセフってなぁに」を展示し、開発途上国に暮らす子どもたちの様子などを映した動画を会場の壁面に大きく映し出し、ポスターの「すべての子どもに・・・を。」の・・・ に何を入れますか?と問いかけながら、募金へのご協力をお願いしました。
また、縄とびの縄、バレーボールとネット、サッカーボール、笛など、最大で子ども90人が一度に遊べる運動用具や遊び道具がセットにされたレクリエーションキット、効果が長期間にわたって持続する防虫剤処理を施したマラリア感染予防のための蚊帳、 運搬が困難な地域にも熱に弱いワクチンを一定の温度に保った状態で安全に運ぶことができるワクチン用保冷箱をはじめ、ユニセフが現地での支援活動で使用している物資の一部を展示紹介しました。


ユニセフパネル展「ユニセフってなぁに?」を開催
ハンド・イン・ハンドへのご協力をお願いしました!!
ユニセフ ハンド・イン・ハンドは、世界の子どもたちのしあわせと明るい未来を実現させるために、募金を呼びかける人、募金して下さる人、一人一人がボランティアとして参加する募金活動です。
例年、兵庫県ユニセフ協会は年末の街頭募金を中心にユニセフ ハンド・イン・ハンド募金活動を実施していました。
今年は、新型コロナウイルス感染症予防のために街頭募金は控え、ユニセフパネル展を開催し、世界の子どもたちの現状やユニセフの活動を知っていただき、募金への協力を呼びかけました。



オンライン開催
2020国際理解講座④
コロナ後の世界を生きる

日 時:2020年11月14日(土)
講 師:大津司郎さん(ジャーナリスト。40年以上、野生世界と時事問題の両面からアフリカを追求し続けている)
    甲斐信好さん(拓殖大学国際学部教授。長年、ゼミ生をつれてケニアやルワンダへアフリカスタディツアーを開催)
    早川千晶さん(ケニアのキベラスラムを中心に、子どもたちのための学校や家を運営するなどの支援活動を続けている)
参加者:89人
主 催:兵庫県ユニセフ協会


今年は世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、世界中の人々が様々な影響を受け、生活様式も一変し、これまでの当たり前の生活が当たり前ではなかったことに気づかされました。
講座では、前半はそれぞれにお話しただき、後半のトークセッションでは、コロナ後を生きていくうえでの示唆に富んだ話をお聞きしました。

早川千晶さんの話
キベラスラムの成り立ち、政府の支援を受けられないスラムの現状、強制撤去も進められ、劣悪な環境で生と死が隣り合わせの生活、コロナ禍の中で自ら対策に立ち上がる人々の姿、そこでのマゴソの子どもたちの姿など、たくさんの写真とともにお話しくださいました。

■トークセッションでは
 ▶コロナ流行の中、自分の家も貧しいのに食料配布で得たものを隣人に分け与えている人々の姿を見て驚かされた。
 ▶キベラの大学生にも大きな差がある。インターネット、SNSが使えオンラインで勉強できた学生は進級でき、利用できない学生は進級できなかった。今、オンラインで伝えられることはありがたいが、情報は自らアクセスしないと受け取れない。
 ▶ワクチンができ、病としてのコロナを克服できるかもしれない。しかし今、生活はさらに苦しくなり、ギャングの勢力が増大し、女の子が取り込まれている。また、多くの子どもがドロップアウトしている。そのようなダメージを丁寧に手当てしなければいけない。

大津司朗さん話
アフリカで起きている対立の根底には、世界中に渦巻く格差、人種や民族という立場の違い、差別、生活の不安などがあり、SNSでのつぶやきが拡散し、今まで意思表示をしたことのない人が集まりデモに発展している。SNSによってこれまでとは違った地殻変動が起きている。今だからこそリアル、現実が大切である。

■トークセッションでは
 ▶SNSにアクセスできるか否かがこれからの教育の質、キャリア、格差に関わってくる。
 ▶SNSは清濁併せ持ち、格差を生み出すこともある。
 ▶また、世界的規模で起こっている出来事を日本のメディアが報道しないことについても危惧される。
 ▶今、日本人の中にも不満や生きづらさ溜まっている。思いやる体験の中から絆が生まれる。人への関心が大切である。

甲斐信好さん話
コロナという厄災はあっという間に社会を変えてしまった。学生は大学へ行けなくなり、海外にいる教員が日本に居ない留学生を教えることが可能になり、対面授業に代わり遠隔授業が行われ、教室は要らないのではとさえ思えた。 しかし、そんな中だからこそ、今大切にしなければならない価値観が見えてくる。出会うことで社会とのつながりが生まれ、能動的な体験もできる。これまで意識せずに当たり前にやっていたことに大きな意味や価値があったことがわかった。

■トークセッションでは
 ▶オンラインで伝えられる事、伝えられないことがある。
 ▶病としてのコロナは克服可能だが、その結果として発生し、加速する国際世界の変化は止められないだろう。
 ▶ビジネスの世界でいうマインドフルネス、大江健三郎さんが言っている「ピンチの時には注意深くあれ」。この難局を生き抜くために、大切なものを見失わないために、注意深く生きていくことが大切である。



2020国際理解講座①
新しい紛争解決
―テロと紛争のない世界を創るために必要なこと―

日 時:2020年10月31日(土)
講 師:永井陽右さん
    NPO法人アクセプト・インターナショナル代表理事
    国連人間居住計画CVE(暴力的過激主義対策)メンター
参加者:51人
主 催:兵庫県ユニセフ協会

2011年大学1年の時、ひょんなことからニュースで知ったソマリアは、絶えない紛争と未曾有の大飢饉に見舞われ、「比類なき人類最大の悲劇」と形容されていました。

緊急支援を行うNGOですら撤退せざるを得ない凄まじい場所でしたが、どうしても目を背けることができず、周りに反対されながらも、友人とともに前身団体「日本ソマリア青年機構」を設立しました。2017年法人格を得て改称「NPO法人アクセプト・インターナショナル」になりました。

ソマリアでは、内戦に加え、国土の3、4割ほどを実効支配するイスラム過激派組織アル・シャバーブとの戦いが続いています。 多くの紛争は対話による和平合意の締結などで解決されましたが、テロ組織が相手ですと対話そのものができません。
そこで、アクセプト・インターナショナルは、テロ組織に入らないように促すための過激化防止、投降兵や逮捕者、ギャングなどの脱過激化・積極的社会復帰事業を行っています。
ズバリ、私達のメインの仕事場は刑務所です。テロ組織に入ってしまった彼らほど社会から取り残されている人は現実的にも政策的にもいないと思っています。
一人ひとりに向き合い、対話を通じて一緒に考え、彼らの考えと行動を変えていき、社会に戻し、テロ組織への新規加入も減らし、テロリストがいなくなる良い循環を作ることを目指しています。このモデルは国際的にも評価されています。

永井さんは、日本には平和なイメージがあり、日本人だからこそできることがあると感じているそうです。日本の中立的な立場を生かし、日本初のテロ紛争解決のNGOとしてさらにさらに頑張っていこうと思いますと話されました。
来年はイエメンでの活動も始まるそうです。


NPO法人アクセプト・インターナショナル HP:https://accept-int.org/


チラシはこちらからご覧いただけます。



ユニセフパネル展
アフリカの子どもたちの物語

日 時:2020年10月22日(木)~29日(木)
会 場 :コープこうべ生活文化センター1階展示室
主 催:兵庫県ユニセフ協会


兵庫県ユニセフ協会は、パネル展「アフリカの子どもたちの物語」を開催し、ユニセフの活動の最重点地域のアフリカの子どもたちの生活を、パネルや動画を使い物語形式で紹介しました。

近年「最後の巨大市場」として日本国内でも注目が集まるアフリカ。高い経済成長を見せる国々が多くある一方で、子どもたちの多くは、依然として厳しい状況に置かれています。チャド湖周辺地域や、コンゴ民主共和国、南スーダンなど、現在も多くの国で続く紛争。急速な都市部への人口の集中や格差の拡大。気候変動。その影響を一番受けるのが、アフリカの人口の半分以上を占める子どもたちです。故郷を追われ、様々な形態の暴力の犠牲になり、栄養不良や感染症に苦しみ、教育を諦めざる負えない子どもたち…。ユニセフが支援するのは、そんなもっとも弱い立場に置かれている子どもたちです。

会場の壁面には、アフリカに暮らす子どもたちの様子が大きく映し出されていました。また、アフリカの地図を完成させるジグソーパズルコーナーでは、大人も子どもピースを埋めていきながら楽しくアフリカのことを学んでいました。



オンライン開催
国際理解講座②
地球のステージ

第Ⅰ部 公演「地球のステージ」 (You TubeのLive配信)
第Ⅱ部 トーク交流会(Zoomを利用 ) テーマ:Withコロナの国際協力

日 時  2020年10月10日(土)13:00~15:30
案内人  桑山紀彦さん
主 催  JICA関西、(公財)兵庫県国際交流協会、JICA海外ボランティアひょうご応援団、兵庫県ユニセフ協会
参加者  第Ⅰ部 233人、第Ⅱ部 100人 (Zoom利用者、サテライト6会場)


「地球のステージ」は、新型コロナウイルスの影響でライブ公演が難しく、初めてオンラインで開催することになりました。Ⅰ部の公演はYou Tubeで Live配信され、Ⅱ部のトーク交流会は、Zoomを利用しJICA職員の司会進行で進められました。

第Ⅰ部 公演「地球のステージ」
医療・心理社会的ケアの様子や人々の暮らしを曲で表現した歌、語り、映像がシンクロし、そこに住む人々の気持ちがより深く伝わってきました。

パレスチナ篇では、心理社会的ケアの一環として制作している映画「ふしぎな石・ラマラの大地」の撮影風景を中心に描かれていました。
東ティモール篇では、診療所に来る子どもたちを支える人たち、また、東ティモールの医療に長年携わってこられ4月に亡くなられたダン先生が紹介されていました。
キリバス篇には、気候変動による海水面の上昇により沈もうとしている国キリバスで働く海外青年協力隊の皆さんの活動する姿がありました。

最後は新型コロナウイルスの話。逃げ場のない不安は怒りを誘発することにつながるので、正しい情報を得て、そうならないようにすること。子どもたちには、感染予防と心の発達のバランスをとりながら心が豊かになる活動を!と、新型コロナウイルスとの共存についてお話しいただきました。



第Ⅱ部 交流会
交流会では、国内各地、海外からの参加もあり、たくさんの質問やチャットへの書き込みがあり、楽しいひと時になりました。 学校での地球のステージ再開やNGO活動再開について、コロナや新コロ君の歌についてなどのたくさんの質問に、桑山さんは丁寧にお答えくださいました。

【桑山紀彦さん プロフィール】
精神科医、心療内科医、医学博士、NPO法人地球のステージ代表理事。 1996年より世界の紛争地や被災地で医療支援活動や心理社会的ケアを行ない、それらの体験を自ら製作した映像と音楽で綴る「地球のステージ」を全国で公演。


チラシはこちらからご覧いただけます。





ユニセフシアター
「プロミス」& 講演会

日 時  2020年9月5日(土)13:45~16:30
会 場  西宮市大学交流センター
講 師  岡真理さん(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
参加者  48人

※ ユニセフシアターは(公財)兵庫県国際交流協会民間国際交流事業助成事業の助成を受けて行いました。

講演会では、映画「プロミス」を題材に、幾度となく平和への道を歩もうとしながら、いっこうに解決の道が見えないパレスチナ情勢の根底にある問題について考えました。

「プロミス」は、1997年~2000年にかけて撮影された映画で、登場するのは、イスラエルに占領され併合されたエルサレム、占領下の西岸に暮らすパレスチナ人、ユダヤ人の7人の子どもたち。 生まれながらにしてイスラエルとパレスチナの争いに巻き込まれ、全く違う政治形態、社会環境、家庭環境の中で暮らす見ず知らずの彼らが、「パレスチナ問題」をどのように受け止め、平和についてどう考えているのか、 また、交流の機会を得て、互いをどう思うようになったかなどを語っていました。

岡さんは、パレスチナの歴史、パレスチナ人とユダヤ人の境遇、シオニズム、映画の様々な場面に込められた作り手の思いなどをお話しくださいました。

そして最後に、双子のユダヤ人が、いくつかの検問所を通り、パレスチナの難民キャンプを訪れた後に『テロを起こしているハマスを信じる者は頭がおかしいと思っているけれども、君たちの立場だったら同じことをすると思う。』と話すシーンを例に、「子どもだったから対等な立場で純粋に相手の立場で物事を考えられたのです。 対話は、占領する者とされる者、支配する者と支配される者の関係では成立しません。対等な者の間でしか成立しないのです。」と締めくくられました。
近年、ガザは世界最大の野外監獄といわれ、希望を持てない生活への絶望から、若者たちの自殺が増加。イスラエルではパレスチナに対する自国の政策と人権侵害に反対し、保険などの社会サービスから排除され不利益を被ることを承知で兵役を拒否する若者が増えてきているそうです。

【参加者の感想】
パレスチナ、イスラエルのこと、知っているようで全く知らなかった、自分事として考えていなかった !!と実感しました。 お互いの立場を異にすることから紛争が続き、問題の根深さは解決を妨げます。たとえ平和であっても歯車が狂えば、どこでも同様に起こりうる事、日本も例外ではありません。 子どもたちを通して「パレスチナ問題」の本質について触れることができました。ありがとうございました。


チラシはこちらからご覧いただけます。





竹本さんからのメッセージを受けとめる会

第1部 「原爆体験と竹本会長と歩くヒロシマピースウォーク」
第2部 「生協人 竹本」
第3部 「ユニセフでの活動」

日 時 2020年8月8日(土)14:30~16:30
主 催 兵庫県ユニセフ協会
共 催 コープこうべ第1地区本部
参加者 約100人 (Zoom利用者、コープこうべ生活文化センター、コープこうべ第1地区、コープこうべ第6地区)

2020年4月1日午前3時50分、竹本さんがご逝去されました。享年88歳でした。
コープこうべ組合長、理事長、日本生活協同組合連合会会長、そして兵庫県ユニセフ協会の会長などを務められました。また、ご自身の広島での被爆体験を私たちに伝え続けてこられました。

そんな竹本さんが残された平和へのメッセージを受けとめる会が開催され、ゆかりのある方々から、竹本さんの被爆体験、お人柄、平和への決意などたくさんのエピソードをお聞きました。
竹本さんが残された平和のメッセージを考えるよい機会になった2時間でした。




下の動画は、2013年に実施した「会長と歩く広島ピースウォーク」に一緒に参加されていたジャーナリストの大津司郎さんが記録映像として作られたものです。ぜひご覧ください。

1.比治山での語り①

https://www.youtube.com/watch?v=wgN3lUilx6k


2.比治山での語り②~平和公園

https://www.youtube.com/watch?v=fKhZVeH_qWs
3.広島日赤~市役所~旧日銀広島支店

https://www.youtube.com/watch?v=c6W1VotfOu0




ベナン共和国×青年海外協力隊
派遣報告会

日時/テーマ/参加人数:
  ① 6/27(土) 生活編 (19人)
  ② 7/25(土) 保健医療編 (20人)
報告者:福井沙織さん

国際協力に関心があった福井沙織さんは、大学生の時から兵庫県ユニセフ協会学生ボランティアグループ(ユニーズ)の中心メンバーとして活動、その間にルワンダを訪問しました。

将来はアフリカに関わる仕事をしたいという思いからアフリカでも事業を展開している洗剤・消毒剤などを扱うメーカーに入社し、5年後に現職参加制度を利用して青年海外協力隊に参加。
コミュニティ開発隊員として派遣されたベナン共和国コドワリ村で、2018年7月から2020年3月まで、仕事で得た知識を生かして、保健活動や生活改善支援をしました。


今回は、コドワリ村の生活・保健医療事情をお聞きしました。

コドワリ村はベナンの北部、ベナン最大の都市コトヌーからは長距離バスで8~10時間かかります。
村の人口は4000人ほどですが多くの男性が出稼ぎに出ています。ベナン共和国の公用語はフランス語ですが村の大半がアニ族でアニ語を話し、イスラム教徒です。



村では自給自足に近い生活が営まれています。ほとんどの家庭は自分の畑でトウモロコシやイニャム、マニョックという芋を栽培し、主食にするとともに市場で売って現金収入にもしています。子どもたちも働き者で喜んで手伝いをしています。
また、村では水道のない生活が当たり前、井戸から水を汲んでいます。電線は引かれていますが、電気料金はチャージ式で隣町まで行かないと買えません。チャージがなくなると電気は使えないのです。

ベナンの保健医療供給体制は、国立県立に相当する1次2次、地域レベルの3次医療施設にわかれています。
コドワリ村には3次医療施設はなく、隣村の保健センターまで出かけて受診します。10円くらいで診てもらえるそうですが、伝統医療も根強く、骨折などの大けがも村の伝統医療師の所へ行く人が多いそうです。

村の保健体制としては保健ボランティアが常駐し、マラリア検査、薬やORS(経口補水塩)の提供、予防接種日の連絡、母子保健などの啓発活動を行い、定期的に保健センターへ疾病状況を報告しています。






国際理解講座③
戦争の現場から見えてきたもの
 シリアやアフガニスタンの女性や子どもたち

第Ⅰ部 報告① ISは終わったのか? 取材映像から知るシリア北部の女性や子どもたちの現代
    報告② アフガニスタン 23年の活動を振り返って
第Ⅱ部 トークセッション シリア・アフガニスタン・日本 戦争は人々に何をもたらすのか

日 時 2020年7月4日(土)13:30~15:30
講 師 玉本英子さん(アジアプレス所属)
ゲスト 西垣敬子さん(宝塚アフガニスタン友好協会代表)
主 催 兵庫県ユニセフ協会
共 催 コープこうべ第2地区本部
協 力 芦屋市立あしや市民活動センター(リードあしや)
参加者 74人

国際理解講座では、玉本さんの報告、幼いころに戦争を経験され長年にわたってアフガニスタンの支援を続けてこられた西垣さんの話をお聞きし、戦後75年の今、戦争の本質について考えました。

第Ⅰ部 報告①

シリアは、トルコとイラクとに挟まれた多宗教・多民族の国です。

2011年、そのシリアでアラブの春に触発された反政府運動が起こり、アサド大統領の弾圧もあり内戦状態に発展しました。 折しもそこで台頭してきたのがイスラム過激派ISでした。

ISは勢力拡大のために、宣伝映像をインターネットで世界に発信、例えばフランス語の映像を見たフランス人は1200人がISに入りました。シリア周辺では、クルド人の村がISに襲撃され、住民は拉致され、戦闘員にされたり、戦闘員と結婚させられたり、兵士になった子どもたちもいました。

玉本さんは、ISが有志連合などにより制圧された後の2018・2019年に現地取材を行い、少年兵になった子どもたちの声、遺骨収集の映像などを紹介しました。

玉本さんは言います。ISのイスラムと一般のイスラムを一緒にしないでください。アフガニスタンの子どもたちのことを、遠い国での子どものことと思わないで下さい。 戦後75年になりますがナチスドイツも少年少女を組織しました。日本でも少年特攻隊がいました。国家が若者を戦争に動員したのです。子どもたちは戦争が終わっても心に傷を負っています。 私たちも、世界で何が起きているか、常に自分で知ることが大切です。


第Ⅰ部 報告②

西垣敬子さんは、59歳から約25年にわたり紛争が続くアフガニスタンでの難民支援に取り組んできました。たくさんのスライドを紹介しながら話は進みました。

アフガニスタンはイスラム教の国ですが、古くはシルクロードの拠点として発展してきた仏教の国でした。

西垣さんは仏教への関心や、ソ連軍撤退後のアフガニスタン情勢に心を動かされ、1994年に初めて渡航しました。 紛争による難民のキャンプでは、国外へ脱出することが出来ない多くの貧しい人がいることを初めて知りました。

赤ちゃんへの粉ミルク支援を考え、日本でお金を募って持っていきましたが、間に合わず、日本への帰途、青空学校で学ぶアフガニスタンの子どもたちのために、テント5張りをパキスタンで手配しました。翌年テントが届いているかを確かるために再度アフガニスタンを訪問しました。

それ以降、9・11のためアフガニスタンへ入れなかった時期を除き、色々な形で女性支援を続けてきました。渡航回数は実に42回を数えます。80歳を迎えてからは、日本にいてできる支援にシフトしました。これからは、ヘラート大学の女学生が描いた細密画を日本で紹介していくそうです。


第Ⅱ部 トークセッション

西垣さんが台湾で生まれ育った10年間の生活を中心にお話が進められました。

日本の敗戦による引き上げでは、持ち出せたものは1人1000円と両手に持てるだけの荷物、船では数千人が船底につめ込まれ、まさに難民でした。到着した佐世保で頭からシラミ駆除の薬DDTをかけられた時、おいしくない配給のミルクを飲んだ時は情けなかったそうです。

玉本さんは、戦争とは気づいたらある日突然巻き込まれているというもの。平和はなくなって初めてその大切さがわかる。平和の時代にこそ、その大切さを知って考え踏み出す勇気はとても大切ですと締めくくりました。


チラシはこちらからご覧いただけます。





オンラインでつながろう
ドクトル桑山と考える「コロナ時代の心のケア」

日時/テーマ/参加人数:
  ① 5/30(土)13:00~  学校ではなにが起きている? (25人)
  ② 6/2(火)10:00~  家庭では何が変わった? (23人)
  ③ 6/6(土)19:00~  職場は、地域はどう変わった? (46人)
講 師:桑山紀彦さん(医学博士 NPO 法人「地球のステージ」代表理事)
主 催:兵庫県ユニセフ協会



3回のセミナーでは、各テーマに沿って、心の健康のためにコロナ後の時代をどう生きるかについて考えました。

まずは、“新コロ君”という名の新型コロナウィルスを擬人化したイラストが登場。そして、ウイルスと細菌の違い、馴化(じゅんか)、ワクチンや免疫について、さらに、桑山さんが活動を続けるパレスチナのガザ、東ティモール、ウガンダでの新型コロナウィルスによる死亡率、ロックダウンとそれによるストレスなどの話をお聞きしました。

次に、心理感染と社会感染、コミュニケーションが閉ざされることが心にどのような影響を与えるか、子どもたちの情緒を育てるにはどうしたらよいか、コロナとの共存などについてお話いただきました。

提供:地球のステージ   

後半約30分は交流の時間。学校の先生方の参加も多く、子どもたちの現状や学校での取り組みについて次々と質問が出され、子どもたちへの対応に心を砕いておられる様子が伝わってきました。

子どもたちが抱えるストレスやトラウマへの対応、親たちの心の在り方、共感・・・、まさに、これからをどのように生きるかを考える貴重な時間になったようです。


チラシはこちらからご覧いただけます。





オンライン ユニセフセミナー
環境に対する子どもの権利」を保障する子どもの権利条約新議定書

日 時:2020年5月16日(土)
講 師:森田明彦さん(元日本ユニセフ協会広報室長)
主 催:兵庫県ユニセフ協会
参加者:43人


兵庫県ユニセフ協会では、初めてオンライン ユニセフセミナーを開催しました。

今、世界では「環境に対する子どもの権利」を第4の選択議定書として具体的に形にしていこうという動きが始まっています。

セミナーでは、2019年に始まった健康で安全な環境に対する子どもの権利を実効的に保証することを目指すグローバルキャンペーンのアジア太平洋会議に参加された折の体験談、今後の展望についてお話いただきました。

全体では、共有画面の資料を見ながら講師の話を聞き、小グループに分かれてのブレイクアウトセッションでは、画面に映るグループメンバーの顔を見ながら意見交換を行いました。

コロナウイルスが世界中に蔓延するという非常に危険な状況だからこそ、環境と人権の問題をみんなの問題と考える良い機会となりました。

チラシはこちらからご覧いただけます。





ユニセフ 子どもスマホサミット in 神戸

日 時:2020年1月25日(土)
会 場 : コープこうべ生活文化センターー
主 催:兵庫県ユニセフ協会
後 援:兵庫県、兵庫県教育委員会、神戸市、神戸市教育委員会
企画協力:ソーシャルメディア研究会(代表:兵庫県立大学准教授 竹内和雄さん)
     国連子どもの権利委員会委員 弁護士 大谷美紀子さん
参加者:92人(中学校2校、高等学校6校からの参加者23人を含む)


スマホの活用は、インターネット上での活動を広げていくことで、さまざまな技術や重要な能力も伸ばすことにも有効ですが、個人情報の悪用や有害なコンテンツへのアクセス、ネットいじめといった、様々なリスクもあります。

「ユニセフ・スマホサミット」は、昨年10月の久留米ユニセフ協会での開催を皮切りに今年1月にかけ、全国5か所で開催されました。全体テーマ「インターネット上の子どもの安心・安全」をもとに開催地ごとに決められたテーマに沿って、中高生自身がスマホやインターネットの問題と解決策を話し合いました。

5つめの開催地、兵庫県でのテーマは「ネット依存」。兵庫県ユニセフ協会は、ソーシャルメディア研究会の竹内さんをファシリテーターに、大学生のサポートを受けながら「ネット依存」について話し合いました。

午前は、子どもたちを中心に行われました。5-6人のグループに分かれた中高生は、各学校で行われた事前アンケートの集計結果を見ながら、問題点を考え、テンポよくまとめていきました。

午後は、大人も参加し、事前アンケートの結果を共有しました。次に、大人一人が各グループに入り、意見を交換しながら、国・自治体・先生・親・企業・自分たちへの提言をまとめました。その後、グループごとに提言を発表し、会場の大人たちもそれぞれの意見を発表しました。

今回のスマホサミットでの提言は集約され、代表の生徒2人が兵庫からの提言として、2月23日に日本ユニセフ協会で行われる全国大会で発表することになっています。
また、各地域から出された提言をとりまとめ、デジタル環境における子どもの権利について訴えている国連子どもの権利委員会などにも、日本の子どもたちの意見として提供する予定です。





ユニセフ 写真展
すべての子どもに、夢を
長谷部誠日本ユニセフ協会大使 ギリシャ難民キャンプ訪問

日 時:2020年1月10日(金)~1月24日(金)
会 場 :(公財)兵庫県国際交流協会 ひょうご国際プラザ交流ギャラリー
主 催:兵庫県ユニセフ協会
共 催:(公財)兵庫県国際交流協会 


2018年11月、長谷部誠日本ユニセフ協会大使が訪問したギリシャの難民キャンプでの様子を伝える写真展が開催されました。

2015年4月から始まった”欧州難民危機”。紛争や暴力から逃れ安全な場所を求める多くに人が中東やアフリカからヨーロッパに殺到しました。そんな難民・移民の人々が最初にたどりつくヨーロッパの玄関口の一つがギリシャです。

現役のプロサッカー選手としてドイツで暮らす長谷部選手は、街中で、難民・移民の子どもたちの姿を頻繁に目にするようになっていました。

写真展では、サッカーを楽しむ子どもたちや将来の夢を語る子どもたちなど、見えない不安定で厳しい環境の中でも夢や希望を胸にたくましく生きる子どもたちの姿が紹介されていました。また、厳しい困難を乗り越えてここまでたどり着いたこと、子どもの未来を少しでも良くするように教育を受けさせたいという親の想いも紹介されていました。

長谷部選手は、「すべての子どもが夢を持てるように子どもたちの未来の可能性を広げていけるのは大人です。これからも関心を持って欲しい。」と話していました。





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